ニュージーランドのもう一つのラグビー代表チーム「マオリ・オールブラックス」戦を見てきました。日本(JAPAN XV)、完敗でした。
3ヵ月も経ってしまいました。6月28日のことです。
ラグビーのJAPAN XV(ジャパン・フィフティーン)対マオリ・オールブラックス戦を観戦しました。
マオリ・オールブラックスというのは、オールブラックスを名乗るだけあってニュージーランドのチームなのですが、先住民族のマオリ族の子孫たちだけで構成されるチームです。
ニュージーランドの代表チームはもちろんオールブラックスで、こちらは国民全体から選ばれますので、強さでいえばオールブラックスの方が強いということになります。
外務省の資料によると、ニュージーランドの人口は約500万人。そのなかでマオリ系は17.7%となっていますので、5〜6人に1人がマオリ系というイメージでしょうか。人口だと約90万人ということになります。
正式な代表チームではないので、日本もいわゆるフル代表ではなく、若手中心の「JAPAN XV」という、イメージだと1.5〜2軍ぐらいのチームを編成して戦うことになります。
6月28日(土)の夕方18時、秩父宮ラグビー場での一戦となりました。
ニュージーランドのラグビー代表なので、試合前には「ハカ」という、民族舞踊を披露して、選手たちは戦う気持ちを鼓舞します。ただ、このハカがマオリ・オールブラックスは、フル代表のオールブラックスとは別のものでした。

調べてみると、フル代表のオールブラックスが披露するのは、日本語の「頑張って」に聞こえることで有名な「カ・マテ」と、2005年頃に新たに作られた「カパ・オ・パンゴ」の2種類があります。ちなみに、「頑張って」と聞こえる部分の歌詞は「Ka mate」で、「俺は死ぬ」という意味だそうです。ちょっと悲壮感がただよいますが、「死ぬぐらいの気持ちで頑張る」という決意だと考えると、いのかなと思いました。
話がそれました。
一方、マオリ・オールブラックスは「ティマタンガ」という、まったく別のハカを踊るのだそうです。「ティマタンガ」はマオリ語で「はじまり」という意味らしいです。
マオリ・オールブラックスには、これからオールブラックスに選ばれるかもしれない若手の選手も多いので、若い選手たちの「はじまり」の意思表明のような思いが込められているのかもしれません。

さて、肝心の試合です。
前半は接戦でした。日本2トライ2PG、マオリ3トライで、前半終わって17-15と日本がリードして折り返します。
日本は若手でメンバーを構成していました。大学日本一になってリーグワンに加入したばかりの、帝京大出身の江良(2番)、青木(8番)、残念ながら日本一を逃した早稲田出身の佐藤(16番)、さらには現役明治大生の竹之下(15番)など、かなりフレッシュなメンバーでした。
前半は善戦した日本ですが、後半はマオリにいいようにやられました。日本のディフェンスが軽々と突破されて、マオリがスピードを生かして次々とトライを重ねていきました。なんだか、見ていて辛かったです。
終わってみれば、後半に点を取れなかった日本に対して、マオリは6トライ。スコアは20-53で完敗でした。
この後の反省会(飲み会)が、愚痴ばかりになったのは言うまでもありません。。
日本ラグビーが今、目指すのは2027年のワールドカップ(オーストラリア大会)です。その目標に向かって、若手たちが経験をどんどん積んでくれるといいなと思います。