初めての内見、ご案内

仕事の話

初めてお客様を内見でご案内しました。前日に一人で「内見の練習」もして備えました。
果たしてうまくいきましたかどうか。。


久しぶりのコラム更新になってしまいました。
数ヵ月前のお話になります。

ついに、初めてお客様の内見のご案内をしました。
賃貸物件を探されている30代の女性のお客様でした。

きっかけは紹介でした

知り合いの不動産業者さんから紹介してもらった方でした。
その業者さんは売買専門なので、賃貸物件は取り扱っていません。

お客様(Aさんとしましょう)は最初、その業者さんのところを訪ねたのですが、
東横線の自由が丘周辺で賃貸物件をお探しということで、
業者さんが目黒区で賃貸もやっている私を思い出して、声をかけてくださったのです。

以前も書いたことがありますが、不動産の仲介業者は基本的に、「売買」か「賃貸」かのどちらかを専門にします。
そんなことすら知らなくて、仕事を始めてしまったので、私はどちらもやろことになっていますが。。

理由は、売買と賃貸では内容がまったく異なるからのようです。
業務支援システムなども別に組まれているので、両方やるとなるとシステムも両方必要ということになってしまいます。
まあ、弊社はまだシステムを入れる規模ではないので、私にはよくわからない話ではありますが。。

ともあれ、そんなラッキーな流れがあって、Aさんを紹介していただいたわけです。

お恥ずかしい話、自分ではまったく集客ができていない状況が続いていましたので、本当にありがたいことでした。

内見はカギのゲットが難しい

電話やメールでご希望をお聞きして、候補の物件をいくつか決めました。
その中で2部屋を実際に内見してみようという流れになりました。

いよいよ、内見です。物件のご案内です。

ただ、これが初めてのご案内なんてことが、Aさんにわかって(バレて)しまったら、Aさんに不要な心配を抱かせてしまうことになりかねません。
そのためには、せめてスムーズなご案内をしようと思いました。

内見の作業の流れをイメージしてみると、どうも「カギのゲットが難しい」気がしてきました。

内見では、物件を管理している業者さんからカギを借りて、私のような仲介業者がお客様をご案内することになります。
その際のカギのやりとりやカギの開け方が、物件によってまったく異なっていて難しいのです。

というか、難しいような気がしてきました。

内見の申し込みも新旧さまざま

内見は管理業者に申し込んで、予約を取るのですが、それも方法はさまざまです。
主流は「ITANDI BB(イタンジ・ビービー)」という、業者専用のオンラインシステムの利用です。
が、一方でいまだにFAXで受付という業者さんもいるので面白い業界だと思います。

今回は「ITANDI BB」でした。
ネットで予約すると、カギの場所や解錠方法がメールで送られてきます。

見てみると、やはりけっこう複雑です。
これをうまくやるにはやはり練習しておくのが一番。ということで「内見の練習」をすることにしました。

内見の前に、「内見の練習」

内見の前日に、同じ物件の内見予約をしました。
暑くなる時期だったので、車でご案内することにしました。
そのため、待ち合わせ場所や物件案内時の駐車場も下調べが必要そうです。

待ち合わせは「祐天寺駅」にしました。駅前のロータリーに車を停められそうだったからです。
ところが、下調べに行ってみるとロータリーにはカラコーンがずらりと並べられていました。
同じことを考える人が多いのでしょう。停車させないようにしているようでした。
それでも停められそうなスペースがなんとかあったので、一安心です。

こういうことも普段はなかなか気付かないことなので、下見をしておいてよかったです。

続いて1つ目の物件に向かいます。
近くのコインパーキングを確認して、エントランスへ。

新築マンションで、エントランスはオートロックです。
ここでは管理会社に教えられたコードを入力すると開くタイプでした。

続いて案内する部屋のフロアに向かいます。
エレベーターを降りてメーターボックスの中にキーボックスがあるとのことでした。

メーターボックスを見つけ、その中にキーボックス見つけ、押しえられた番号で解錠してキーをゲットします。
書くと簡単そうに読めますが、実際にやってみると、メーターボックスがなかなか開かなかったり、キーボックスの番号がうまく揃わなかったりと、けっこうたいへんです。
しかもエアコンがないスペースなので、もう汗だくです。

この作業を当日は、なんともスムーズに優雅にこなさなければなりません。
練習の大切さをあらためて感じました。

カギさえゲットしてしまえば、あとは部屋に入るだけなので、ここまでがやはり重要ですね。

とはいえ、部屋の中もきちんと見ておきます。
まずは配電盤の場所のチェックです。これも物件によって場所がぜんぜん違うので、調べておくことが大切です。

配電盤は洗面室(今風にはパウダールーム)にあることが多いのですが、これもそれぞれです。
トイレにあったり、クローゼットにあったり、中には階段を上がったキッチンになんて物件もありました。

配電盤でブレーカーを上げないと電気がつかないので、部屋の中が明るくなりません。
暗い中でご案内するわけにもいかないので、できるだけ早くそして優雅に電気をつけることを心がけたいものです。

2つ目の物件はさらに難易度アップ

2つ目の物件に向かいます。
こちらもオートロックですが、カギで開けるタイプでした。

管理会社の指示によると、鍵は駐輪場の柱にあるキーボックスの中とのこと。
行ってみると、キーボックスが3つもあります。
そうそうたしかシルバーのキーボックスだったなと、思い出しました。

このキーボックもいろいろなタイプがあって、数字を揃える場所がそれぞれです。
数字がなかなか揃わなかったり、ふたの開け方を戸惑ったり、けっこうたいへんです。

オートロックは「住民が通ったら、一緒に入っちゃえば」なんてことを言う人もいますが、
最近、そんなことが問題となる事件もありましたから、不審に見られないように注意することがとにかく大切だと思います。

次は部屋のドアです。このケースはドアの上部に番号を揃えるカギがついているタイプでした。
腕を伸ばして番号を揃えますが、なかなか番号が合いません。
暑さの中なので、こんなちょっとした作業でも汗だくです。

私はなんとか手が届きましたが、手が届かない人だったらどうするんだろうとか考えてしまいます。

とはまあ、カギ探しと解錠は本当に難しいです。これは何度やっても慣れる自信がありません。
まるでロールプレイングゲームのようです。そう考えるとちょっと楽しくなってきますけど。

いよいよ本番です

初めての内見、当日となりました。
祐天寺駅でお出迎えです。緊張してちょっと顔がこわばっていたかもしれません。
Aさんと合流して1つ目の物件に向かいます。

練習した成果ですね。部屋のドアを開けるところまではスムーズにきました。
玄関ですかさずスリッパをだします。

不動産業界は究極と言っていいほどのレッドオーシャンです。
レッドオーシャンのいいところは、ありとあらゆるマニュアルもあることです。
内見ガイドみたいなものももちろんあって、熟読してきました。

内見では業者が準備するグッズがいくつかありますが、そのひとつがスリッパです。
お客様が中に入ったら、靴を揃えることも忘れません。
そしてすかさずブレーカーを上げに向かいます。この序盤戦が忙しいですね。

部屋の案内は事細かにする業者さんが多いと思いますが、私は必要最小限にとどめて、質問されたら丁寧に答えるというスタイルにしました。
それがいいよという解説本があったからです。

ただ、Aさんはあっさりしたものでした。
さーっと部屋を一通り見て、「もういいです」とのことでした。
浴室なんてほとんど見てないですし、トイレなんてそもそも見ませんでした。
そんなこともあるんですね。

というか、本気で探しているのでしょうか? と、思ってしまいました。

そんなAさんだったので、質問されることもほとんどなく、1つ目の物件は終了です。

2つ目の物件はもっとあっさり

続いて2つ目の物件です。
こちらも冒頭は流れるように進みます。ドアもスムーズに開けて、室内に向かいます。

ここでもほとんど質問されないので、仕方なくがんばって思いついたことを説明しました。
「新しい生活のイメージがわいてくると、決め手になるかもしれませんよ」などと、どこかで読んだフレーズまで口から出てきます。

こちらもさっと見ただけで「もういいです」、終了です。
なんかあまり手応えを感じない「初めての内見、ご案内」となりました。

Aさんの次の予定の場所が近くだったので、車でお送りしました。


こうして「初めての内見、ご案内」を無事に終えることができました。
準備は大切だなとあらためて感じました。準備をしておくことで心の余裕が生まれます。変な汗をかくこともありません。

ただ、いつもいつも下見の内見をする余裕もないでしょうし、そんな暇だとむしろ大丈夫か?ということになってしまいます。

経験値を積んで、下見をしなくても余裕の心を持てるようになりたいものです。

さて、このAさんが私の仲介でお部屋を決められたかどうか。その結果はまた後日。。

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