なんとも派手な不動産業界

仕事の話

かなり古い話になってしまうのですが、賀詞交換会やその他の業界の集まりのお話です。
なんとなく感じてはいたのですが、かなり独特というか、なんとも派手な業界だということがわかってきました。


賀詞交換会はお祭り騒ぎ

古い話で恐縮です。年明けの賀詞交換会に初めて参加しました。

同じ地域の不動産業者400社ほどが集まっていました。
品川の某大型ホテルの一番大きな宴会場です。
結婚披露宴のような形式で、数十の円卓が用意されていました。
席も決められていて、事務所が近くの業者さんと卓を囲むスタイルでした。

お近くの業者さんと知り合いになる機会はあまりないのでありがたいことです。
業者さんによっては、開業にあたって近くの業者さんにあいさつにいく方もいるようですが、
その必要性をあまり感じなかったのでボクはしませんでした。
なんか面倒くさいですし。でも、今考えるとそれがよくなかったのかもしれません。。

それはさておき、このパーティーです。
業界団体のお偉いさんのあいさつが終わると、国会議員が数人登場しました。
なかには現役の大臣もいます。けっこうすごいです。
しかも国会議員の先生たちは、あいさつが終わるとサーっと帰っていきました。
政治家もたいへんですね。

宴会が始まります。
料理はフランス料理のコースです。まさに結婚披露宴です。
あちこちで歓談が始まります。ところがその間も政治家のみなさんのあいさつが続いていました。
ほぼ誰も話を聞いていない状況であいさつをしていたのは、
都議会議員や区議会議員のみなさんでした。政治家もたいへんです。

そのうち余興タイムになりました。
名前を初めて聞くマジシャンなどが登場します。すると、会場が盛り上がり始めます。
けっこうな大声で合いの手を入れる業者さんもいます。
と、ここまでは「まあこんなもんでしょう」と思っていたのですが、トリで大物が出てきました。

誰もが名前を知っているピン芸人さんです。テレビでもよく見かける人です。
その芸人さんが会場を周りながらトークを繰り広げていきます。
参加している業者さんも大盛り上がりです。なんだか賑やかな業界だと気づいてきました。

誰もが知る芸人さんが会場を盛り上げます

そして始まったのが大ビンゴ大会です。
このビンゴ大会、参加者のほとんどに賞品が当たります。
しかも賞品は最低でも会費と同じ。つまりほぼすべての参加者が元を取れる会なのです。

すごいですよ、不動産業界。まさに羽振のよさを体感しました。

カラオケ大会

その1ヵ月ほど後のことです。
若手業者の集まりがあるので参加してみました。
会場はカラオケチェーン店の広めのイベントスペースでした。

始めは業界団体の偉い人のあいさつなど、ふつうだったのですが、
歓談タイムになったと思ったら、いきなりカラオケが始まりました。

カラオケチェーン店だったので、そんな気はしていたのですが、
まさか本当にカラオケ大会になるとは驚きです。

もう、あいさつや情報交換をしている場合ではなくなりました。
みなさん、次々と歌を歌い始めています。

しかも司会をしている人は、金色のジャケットです。
そんな色のジャケット、どこで買えるのでしょうか。

隣に座っていた業者さんは、私よりも年上でかなりのベテランだったのですが、
この会は初めての参加でした。
でも、その方はカラオケになってすぐに、呆れて帰って行きました。

ボクも耐えられなくなって、その後すぐに会場を後にしました。

若手業者のみなさん、いつまで歌い続けたのでしょうか。
すごい集まりがあるのだなと、むしろ感心した次第です。

研修会のはずなのに

続いては、業界団体の研修会でのことです。
300人ほどが入れるホールのような会場でした。
ただ参加者はそれほど多くはなく、実際、会場はスカスカでした。

内容は、「正しい広告の出し方」や「マネーロンダリングに注意」など、
普通の研修会でした。始めのうちは。

続いてのパートはゲストの講師が元女性アイドルのOさんでした。
ボクと同年代なので、若い頃にはよくテレビで見ていた方です。
誰でも知っている元アイドルです。
そんな方に生で会えるので、それが研修会の「売り」になっていました。

そんな方をゲストで呼ぶこと自体が、すごいなと思っていました。

そのOさんが、暮らしの中で感じた不動産のことなどを語るトークでした。
スタートは。

ところが、進んでいくうちに「最近は自分でも曲を作っているんです」となり、
ギターの弾き語りで1曲披露してくれました。感激です。

すると、「せっかくなので、あの曲も」という流れになり、
当然、最初から準備してあったのでしょう、Oさんのスーパーヒット曲のカラオケが流れだしました。

そこからは圧巻です。
Oさんが、今でも「昭和・平成の名曲100」などのテレビ番組で必ずかかる「あの曲」を
ノリノリのダンス付きで生歌唱です。

そこまでやってもらうのか。すごいな不動産業界です。

そして、ビックリなのは、客の数です。
300人入るホールで、おそらくその時いたのは30人です。
そんなスカスカの会場で、超有名な元アイドルがスーパーヒット曲を歌う。
なんというシュールな状況でしょう。

それを実現してしまう不動産業界なのでした。

その先には

すごいです、不動産業界。
ボクもそこそこ派手といわれる業界に長いこといましたが、まったくの別世界でした。

この業界で生き抜いていくことができるのか。
どうなんでしょうか。


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